2016年6月4日土曜日

Windows機のペンはタッチ操作とマウス操作の中間

Windowsにおいて,ペン操作はタッチ操作とマウス操作の中間だ.

愛用してる VAIO Duo13 も Surface3 も,純正の「ペン」(デジタイザスタイラス)に対応してる.2つの機種で使ってきた感触では,ペンの操作精度は Windows ととても相性がいい.

「じぶんは手書きとかイラストとかやんないからペンはいらないや」って話をたまに耳にするけれど,実のところそういう用途は副次的で,実際に使ってると,ペンはポインティングデバイスなのだとわかる:アイコンやボタンをクリックしたり,ファイルをドラッグ & ドロップしたり,文字列を選択したり,表計算アプリのセルを指定したり,画像編集で範囲指定したり…といった操作にべんりなツールとして使ってる時間の方がずっと多い.

しかも,とてもすぐれたポインティングデバイスだ.

もちろん,ペンを使わなくても指でだってタッチ操作できる.でも,いまの Windows に関するかぎり,単純なタップやピンチ,画面スクロールといった動作をのぞくと,指先では誤操作が起こりすぎる.たとえば文字列選択.指先で触って選択したい範囲をぴったり指定できることなんてめったにない.ペンを使えばあっさりと意図したとおりに選択できる.指先タッチにくらべて,ペンはずっと正確だ.

他方で,ペンはマウスほどには精密な作業ができない場合がある.たとえば,ピクセル単位で範囲選択する場合がそうだ.ペンでもやれなくはないけれど,無駄に疲れてしまう.同じ作業が,マウスではあっさりとできてしまう.

じゃあマウスが最善かというと,そうでもない.まず,マウスは置いて動かすためのスペースを必要とする.膝に置いて作業するときには,そもそもそのスペースがなかったりする.また,マウス操作からタイピングに移るときに,右手を動かす距離がけっこうある.ペンだと,もったままタイプできる.がっつり長文を打ち続けるときにはさすがにペンを脇に置くけれど,たとえばこんなブログの駄文を打つときには,ペンを右手に持ったまま,タイピングとそれ以外の操作を行き来してる.ムリをしてる感じはない.ただ親指でペンを保持しつつ,4本の指でタイプしてるだけだ.右手の移動距離が少ないのは,思った以上にありがたい.

このため,自然とマウスを使う頻度は減っていって,いまは基本的にペンばかりを使って,マウスはたまに必要に迫られたときにしか使っていない.

タッチ操作に最適化してる Android や iOS では,ポインティングデバイスとしてのペンは出番がほとんどないだろう.すると,手書きや描画という用途だけが残る.Apple Pencil は,たぶんニッチな需要に応える製品なんだろうと思う.

――ここまで書いてから,タッチパッドの存在を完全に無視してるのに気づいた.

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